プランや土地が決まったら、次に決める必要があるのが、外壁やキッチンなどの設備・仕様です。設備・仕様は使い勝手と先々のメンテナンスをよく考えて選ぶことも必要です。金額やデザインだけで決めてしまうと後々後悔することも…

賢い、設備・仕様の選び方をこれから紹介します。

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【窓】

窓の紹介の2回目ですが、サッシをご紹介します。前回、ガラスは一枚ガラスから三枚複層ガラス、更に複層ガラスの中にガスや金属膜を入れて断熱性を高めているというお話をしましたが、このガラスの進化から、現在はガラスとサッシではサッシの方が断熱性能は低くなります。

従って、断熱性能のよいガラスを選んでも、サッシの性能が低いとサッシ部分に結露することになりますのでこちらも選ぶ際、注意が必要です。

 

 

◎サッシ

窓ガラスを四方囲むフレーム部分。

サッシの主な素材の種類と特長をご紹介します。

 

・アルミ素材

強くて長持ち、防火性にも優れているので近年の普及的なサッシです。但し、熱伝導率が高いので、他の素材に比べて、やや断熱性に劣りますが、軽量なため開閉時の操作はしやすくなります。

 

・樹脂

アルミに比べ熱伝導率が1000分の1という優れた断熱性によって、結露が生じにくくカビやダニの発生を防ぐメリットがあります。強度と対候性(長持ち性能)はアルミに劣ります。

成型しやすく着色も容易なので、開閉スタイルやカラーバリエーションも豊富です。アルミに比べ一般的に価格は高くなります。

 

・木製

アルミサッシが普及する以前に多く用いられました。あたたかみのある素材感や自然の風合いが魅力です。熱をほとんど伝えないので、断熱性が高く結露が生じにくいのですが、経年劣化による腐食や摩耗による耐久性は劣ります。近年はこれらを克服するためにさまざまな工夫がなされています。アルミなどに比べ一般的に価格はかなり高くなります。

 

・複合サッシ

異なる素材を組み合わせたサッシ。それぞれの素材の特長を活かし、室外側にアルミ、室内側に木製を組み合わせるなどしたものです。断熱性と対候性(長持ち性能)に優れています。

 

 

近年は、サッシフレームをスリム化することで、ガラス面積を広げ、窓全体として高い断熱性能を得ることができます。まるで窓がないかのような、すっきりとした開放感のある窓を演出できます。

 

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LIXIL カタログより

 

2週に渡り、窓を構成するガラスとサッシについて、主に性能面からご紹介しました。

窓としての性能はガラスとサッシの組み合わせが重要です。用途に応じて組み合わせ、より機能的で快適な住環境を実現しましょう。

 

次回は、窓の開閉方法や形状についてご紹介します。