子ども部屋のお話をご紹介します。
まず、子供部屋の使い方ですが、もちろん、そこで寝たり、勉強したり、友達や兄弟と遊ぶ場所ということですよね。
しかし、3歳~5歳といった小さいときに寝たり、遊んだりさせようとして個室を与えてもほとんどの場合、子供が子供部屋を使ってくれることはありません。
アメリカの家庭のように、子どもが2歳~3歳程度の時から強制的に個室で1人で寝る習慣をつける場合はよいのですが、日本の家庭のほとんどは寝るときも親が一緒に、が主流です。
その分、日本の家庭は個室を与える時期が遅く、大体10歳前後の家庭が多いようです。
そうしますと、もし、子どもが県外の大学に行ってそのまま就職する、なんてことになると子ども部屋は10歳~18歳の9年間しか使わない部屋になってしまいます。
その後はずっと物置部屋・・・ということもよく見る光景です。
そうならないためには、間取りを後から自由に変えられるプランがおすすめです。
3歳~9歳までは子供部屋2つを一つにまとめて広い部屋にして、そこをみんなの寝室や遊び部屋にする。
10歳~18歳までは子供部屋に、19歳~はお父さんの趣味の部屋に、といった具合です。
その事例を紹介したいと思います。
【子どもが小さなうちは、広い空間として使いたい方】
*上福原モデルハウスでご覧いただけます。
2部屋分の子供部屋を間仕切りなくして1部屋になる設計なので、広い空間になります。
子どもたちは雨や雪の日でも室内でのびのびと遊ぶことができますし、家族みんなで寝る寝室兼、遊び部屋でも使い勝手がいいですよ。
その後、子どもが成長すると、ひとりで集中して勉強できる個室が必要になりますので、間仕切り壁の工事をします。
新築時には、扉、収納をそれぞれの部屋に造っておけば、大工工事とクロス工事の簡単な工事で2部屋に分けることができます。工事の目安は、1.5~2日程度です。
【初めから、個室としたい方】
子供がすでに個室を必要としている、また趣味の部屋、収納部屋等違う用途がある方におすすめです。
*西福原モデルハウスでご覧いただけます。
改めて工事に入るのが面倒な方にはおすすめです。
一間の収納を設けておけば、ベッドと勉強机のみで家具は不要です。
子供部屋を2間続きにして、1つにまとめられる間取りにして、その間仕切り壁に耐震の壁を造らないよう設計すれば、後に壁をとりはらって、広い部屋にすることもできます。
低学年のお子さんはリビングで勉強をすることが多かったり、子どもが部屋にこもり過ぎないために、子ども部屋は必要最低限のスペースにされる方やTV配線をわざとしない方もいらっしゃいます。
日本の有名私立中学・高校に通う偏差値の高い子供の家の間取りを調査した結果、子供部屋が狭く(もしくは無く)、親の目の届く場所で勉強していた、という研究結果もあります。
少なくとも中学校進学までには、個室で勉強させても、隠れて遊んでいるだけという理由や、雑音(テレビや料理の音)と共に勉強した子は、雑音になれていて集中力が高いのもあるそうですが、何より親の目や声が届くところで親の存在を感じながら勉強する、ということが最も重要だそうです。
リビングを中心に間取りを設計することが多いとは思いますが、子供の成長と家族の絆をつくるためにとても大切な子供部屋も一緒に検討してみてください。