フローリングのお手入れ②

前回の記事では、フローリングを美しく保つためのお手入れの方法をご紹介しました。今回は、古くなって傷んだフローリングのリフォームについて見ていきましょう。

張り替えのタイミング

フローリング張り替えのタイミングは20年程度が目安となります。きしみや反り、汚れ、キズや色あせなどが目立ってきたら、そろそろ検討の時期です。

床は毎日歩きまわることによって常に酷使され、傷んでいます。特に廊下やドア付近の動線は傷みの進行が早くなります。

・大きなキズや汚れが目立つ。
・日光の当たる側の色褪せが目立つ。
・歩いたとき床が沈んだような感じがする。
・フローリング板が劣化して色褪せや剥がれが目立つ。
・落下物によるへこみや、すり傷が目立つ。

・表面の板が剥がれたりして中の合板が見えてきた。

このような状態が見られてきたら、張り替えリフォームを検討しましょう。

フローリングは適材適所

いざ張り替えをするとなった場合、合板フローリングか無垢フローリングかで悩むかと思います。それぞれに特徴がありますので、適材適所で選びましょう。

合板フローリング

合板フローリングの長所は、表面加工により薬品や摩耗に耐性を持った機能的な製品が多いことです。

アンモニアに強いタイプなら小さなお子様やペットのいる家や、キッチン、トイレにも安心して使えます。他にもキャスターや車椅子などの凹みに強いタイプ、ワックス不要なタイプ、抗菌塗装タイプなどがありますので、生活スタイルや部屋の用途に合わせて選べます。

無垢フローリング

無垢フローリングは木の風合いが魅力で、冬はほんのり暖かく、夏はベタつかずサラサラと、気持ちのいい足触りが楽しめます。

ただし丁寧なお手入れが必要で、張り替え費用が合板フローリングに比べて高い傾向があります。

また水に弱いため、トイレや水回りにはおすすめできません。飛び散りによってあっという間にシミになってしまうケースがあります。

新規張りと重ね張り

フローリングのリフォームには、古い床板をはがしてから新規に張り直す方法と、はがさずに上から重ね張りする方法があります。

新規張りの特徴

・リフォーム前後で床の高さがほとんど変わらない。
・床組の腐食など、下地の状態を確認しやすい。
・古いフローリング材をはがす工事が必要。
・巾木などの周辺部材の工事が必要になる場合もある。

・廃材処分費用など、工事の費用がかさみやすい。

重ね張りの特徴

・リフォーム前に比べ、床の高さが上がる(その段差を利用してバリアフリーにすることも可能)
・床が上がった分だけ、扉の調整などが必要になる場合もある。
・床組の腐食など、下地の状態を確認しづらい。
・二重になる分、床が丈夫になる。

・工事が簡単で廃材も少ないため、費用を安く抑えやすい。

床の状態によって選び方が変わりますので、まずは専門の業者に現場を確認してもらいましょう。

床が沈む、床鳴りがするといった症状がある場合は、床組の腐食やゆるみの可能性があります。張り替えリフォームの際には、床組の点検と補修をあわせて行っておきましょう。

張り替えの費用

上述の通り、新規張りの場合は重ね張りよりも高額になるケースが多くなります。

床をはがす際に、巾木、ドア枠、場合によってはキッチン等の設備等も取り外す必要があり、大規模な工事になりますので新規張りの際は他のリフォームを合わせて行うとよいでしょう。

また、フローリング、クッションフロア、カーペット、タイル、畳など、張り替え前の床材によっても金額が異なります。畳やカーペットの場合は下地調整が必要となり、新規張りしか出来ない場合もあります。

張り替えを検討する際に業者に現場を見てもらい、見積もりを依頼するようにしましょう。

住まいの床は、日々の生活の中で最も長い時間視界に映り、身体が接触する場所でもあります。

日々のお手入れとメンテナスを行うことで美しく保つことが、健康的な生活にも繋がるかもしれませんね!