建具のお手入れ〜室内編〜②
普段気をつけてお手入れをしていても、住宅は新築して10年以上も経過すると、あちこちが傷んできます。これは建具も同じで、建て付けが悪くなったり傷ついたりしてきます。
今回の記事では、室内ドアのリフォームについてご紹介いたします。
室内ドアのリフォームについて
室内ドアのリフォーム理由は様々です。老朽化による補修交換の他、建売住宅を購入した場合に、自分好みのドアに交換するケースもあります。
また、生活スタイルの変化によりドアが必要となった場所に、新たに取り付けることも可能です。子供が成長して間取りの変更がしたくなった場合などにも、検討するとよいでしょう。
リフォーム費用の目安
室内ドアのリフォームにかかる費用は、状況により1万円〜25万円前後と大きく差があります。
これは、修理なのか、交換なのか、あるいは新規取り付けなのかによって工事費用が異なるためです。また、交換・新規取り付けの場合には、ドア本体の種類によっても価格に差が出てきます。
おおまかな相場としては、以下の金額を目安に、専門の業者または当社までご相談ください。
・修理…1万円〜7万円程度
・交換…5万円〜10万円程度
・新規取り付け…5万円〜25万円前後
ドアに穴が空いてしまった
部屋の模様替えの際などに、ドアに物をぶつけて穴を空けてしまうということは、実はよくあります。
一般的な室内ドアは一枚板ではなく、「フラッシュドア」という骨組みに合板を張って平らに仕上げたものなので、少しの衝撃でも穴が空いたり凹みが出来たりすることがあるのです。
このような場合、程度にもよりますが、基本的には修理で対応することができます。
穴の修理方法は2通りあり、穴の状況や仕上がりの希望によって選択します。
木目描きいれ(塗装)方式
穴をパテで埋めた後、木目を描きいれる方法です。
パッと見た感じでは元通りに見え、不自然さも目立ちませんが、注視すると違和感に気付く場合もあります。
穴の状態がひどい場合には違和感が出やすいため、おすすめできません。
修理費用としては比較的安価で、1万円〜3万円程度で済む場合が多いです。
ダイノックシート方式
穴をパテで埋めた後、その室内ドアの元々の柄と同じ柄のダイノックシートを一面に貼ります。ダイノックシートとは、ドアの表面などに貼るシートのことです。
こちらの方法では、ドア一面をシートで覆うため、穴があったことが全く分からなくなります。
その反面、特注のドアやハウスメーカーオリジナルのドアの場合、同じ柄のダイノックシートがなく、この方法で修理をすると他の部屋のドアと違う柄になり、全体の見た目が揃わなくなってしまうことがあります。
この点が気になる場合には、家の全てのドアに同じダイノックシートを貼り、柄を揃える対応が一般的です。
修理費用としては少し高めになる場合が多く、4万円〜7万円程度が目安となります。
不注意でドアに穴を開けてしまった場合、火災保険の種類によっては保険適用があり、修理費を補填できますのでご自分の火災保険も確認してみてください。
ドアの開閉が重く、建付が悪くなってしまった
ドアの開閉が重くなる原因としては、老朽化による引戸レールや蝶番の破損、湿気によるドア本体の歪みなどが考えられます。
引戸のレール部分や蝶番については、定期的に防サビ潤滑剤(シリコンスプレー)を吹き付けることで、開閉がスムーズになります。
それでも改善しない場合やドア本体が歪んでしまっている場合には、交換を検討しましょう。
交換するドアの種類により費用は異なりますが、ドア本体の価格と工事費がかかり、5万円〜10万円程度が目安となります。
階段前にドアを取り付けたい
階段とリビングが直結している家では、リビングの冷暖房の効きが悪い、といったお悩みがよくあります。
その場合、階段前に室内ドアを新たに取り付けることで、冷暖房効率を向上させることができます。
階段前にドアを設置する場合、引き戸タイプのドアをおすすめします。
冷暖房の風圧で急に閉まったりする危険が少なく、冷暖房の必要ない季節には常時開放している場合も多いため、開き戸タイプよりも邪魔にならず見た目にもスマートです。
また、上階から降りてくる人との衝突事故を避けるためにも、向こう側が透けて見えるガラス入りタイプのドアを選ぶと良いでしょう。
新規取り付けの場合、設置場所によっては工事費用が高くなり、8万円〜25万円前後と金額に差が出てきます。
ドアを取り付けるスペースがない場合は、ロールスクリーンをつけるだけでも大分違います。
まずはお見積りを!
工事費用がリフォーム業者により異なることはもちろんですが、ドア交換や新規取り付けの場合、工事費用とは別に本体代がかかります。ドア本体は割引がかかる場合も多く、割引率も業者によって設定が様々です。
そのため、室内ドアリフォームの際には複数の業者から見積もりをもらうことが大切です。
プロの視点からアドバイスを貰い、納得のいくリフォームに繋げましょう!