コラム

屋根の形 6 種類を比較|切妻・寄棟・片流れの違いと、雪をどこに落とすか【鳥取・島根の家づくり】

屋根の形 6 種類を、鳥取・島根の注文住宅会社アート建工が比較します。切妻・寄棟・片流れ・陸屋根・入母屋・段違いのメリットとデメリット、太陽光パネルとの相性、そして雪の落下先をどう設計するかまで解説します。

この記事のポイント

・屋根の形は 6 種類。太陽光の載せやすさ、雨漏りのリスク、コストがそれぞれ違う
・新築一戸建ての 41.5%が片流れ屋根で最多。太陽光との相性は最良だが、雨漏りと外壁の劣化に配慮がいる
・雪は「落とす」か「留める」かの二択。留めるなら屋根に雪の重さがかかり続けるため、構造とセットで判断する
・大切なのは形そのものより「落ちた雪がどこに溜まるか」。玄関・駐車場・給湯器・隣地を避けて計画する

家づくりの打ち合わせで盛り上がるのは、間取りやキッチン、内装の色。屋根の形でじっくり時間を取ったという方は、そう多くないのではないでしょうか。

ところが屋根の形は、外観の印象だけでなく、雨漏りのしにくさ、雪の落ちる方向、太陽光パネルを何枚載せられるかまで左右します。しかも完成してしまうと簡単には変えられません。この記事では代表的な 6 種類を比較し、鳥取・島根で必ず考えておきたい雪の問題まで整理します。

屋根の形 6 種類を比較|一覧表とそれぞれの特徴

まず全体像を一覧にします。◎○△は相対的な評価です。

屋根の形ソーラーパネルの載せやすさ雨漏りのしにくさコスト特徴
切妻屋根シェア 31.5%。もっともシンプルで継ぎ目が少ない
寄棟屋根シェア 13.2%。四方向に流れ、風に強い
片流れ屋根シェア 41.5%で最多。一枚屋根
陸屋根シェア 1.0%。平らで屋上を使える
入母屋屋根×シェア 0.1%。和風建築の風格、瓦と好相性
段違い屋根シェア 10.6%。片流れと切妻の中間

※シェアは新築一戸建て(木造軸組工法)2,623 件の構成比です。出典は記事末に記載しています。


なお、このうち陸屋根・入母屋屋根・アスファルトシングル仕様の屋根は、アート建工では採用していません。その点も正直にお伝えしながら見ていきます。

1.切妻(きりづま)屋根|もっともシンプルで雨漏りに強い

2 枚の屋根面が頂点で合わさった、いわゆる三角屋根です。構造がシンプルなぶん価格を抑えられ、屋根面をまたぐ継ぎ目が少ないため雨漏りが起きにくいのが最大の強みです。雪の落ちる方向が 2 方向に決まること、屋根裏を広く取れて通気性が良いことも利点です。

弱点は、妻側(横から見て三角形に見える面)が紫外線と雨にさらされて劣化しやすいこと。またシンプルなぶん個性は出しにくく、太陽光パネルの搭載枚数は片流れ屋根に劣ります。

2.寄棟(よせむね)屋根|四方向に流れる、風に強い形

棟から四方向に傾斜面が伸びる形です。四面すべてに屋根があるため風に強く、外壁が全方向で屋根に守られるので、切妻屋根の弱点だった妻側の劣化が起きにくくなります。落ち着いた外観になるのも魅力です。

弱点は、面と面の取り合いが多いぶん価格が上がり、接合部が増えることで雨漏りのリスクも高まること。屋根裏が狭く通気で不利になり、屋根面が四分割されるため太陽光パネルを載せられる面積も減ります。

3.片流れ(かたながれ)屋根|近年もっとも人気。太陽光との相性は最良

一方向にだけ傾斜がある、一枚板のような屋根です。新築一戸建ての 41.5%を占め、切妻屋根の 31.5%を上回って最多です。15 年ほど前は 12.9%でしたから、3 倍以上に増えたことになります。屋根面がひと続きで大きいため太陽光パネルの設置に最適で、屋根裏のデッドスペースも少なく済みます。南向きに設計できれば、発電効率では最有力の選択肢です。

弱点は、屋根と外壁の接合部が弱点になりやすく雨漏り対策が必須なこと。屋根に守られる外壁面積が少ないため外壁の劣化も早まりやすく、大きな一面が風を受けるため強風の影響も受けやすくなります。

4.陸屋根(ろくやね)|屋上を使える平らな屋根

マンションの屋上のような、傾斜のない平らな屋根です。屋上をバルコニーや庭として使え、平らなので点検もしやすくなります。

弱点は、水はけが悪く防水層の管理が欠かせないこと、断熱性で不利なこと、太陽光パネルには角度をつける架台が別途必要なことです。雨や雪の多い地域では防水のメンテナンスが負担になりやすく、アート建工では採用しておりません。

5.入母屋(いりもや)屋根|和風建築の風格。瓦との相性は抜群

上部が切妻、下部が寄棟という 2 段構えの形で、日本の伝統的な和風住宅に多く見られます。通気性・断熱性に優れ、雨風にも強く、和風の外観では他に代えがたい風格が出ます。

弱点は、つくりが複雑なため価格が高く、メンテナンス費用も相応にかかること。棟の部分からの雨漏りリスクも大きく、アート建工では採用しておりません。

6.段違い(だんちがい)屋根|片流れと切妻のいいとこ取り

2 つの屋根面が段違いにずれている形です。片流れ屋根より外観に表情が出て、切妻屋根より太陽光パネルを載せやすい、バランス型の選択肢といえます。

弱点は、段差の部分が雨漏りの弱点になりやすいこと。全体のバランスが崩れないよう、設計時の工夫が必要です。

鳥取・島根で考えたい「雪をどこに落とすか」

ここまでは全国共通の話です。鳥取県・島根県で家を建てるなら、屋根の形を決める前に雪のことを考えておく必要があります。

同じ市内でも、平野部と山ぎわでは積もる量がまったく違います。まずは建てる土地にどれくらい雪が積もるのかを前提に置いたうえで、屋根の形に関わるポイントは 3 つです。

1 落雪の「先」を間取りと同時に決める

切妻屋根なら 2 方向、片流れ屋根なら 1 方向と、雪が落ちる先はあらかじめ決まります。その落下先が玄関先や駐車場、給湯器の上、あるいは隣家との境界になっていないか。これは間取りと配置を決める段階で確認すべきことです。落雪の方向を設計に織り込んでおけば、毎年の雪かきの負担がまったく変わります。

2 雪を「落とさない」選択肢もある

雪止め金具を設置して屋根に雪を留め、少しずつ解けさせるという考え方もあります。ただしこの場合、屋根には積もった雪の重さがかかり続けます。建築基準法施行令第 86 条では、地域ごとに設計用の積雪荷重(垂直積雪量)を定めることとされており、雪の多い地域ではそれに耐える構造にすることが求められます。落とすか、留めるか。どちらを選ぶにしても構造とセットの判断になります。

3 太陽光パネルは滑りやすい

パネルの表面は屋根材よりも滑りやすく、積もった雪が一気に滑り落ちることがあります。太陽光を載せるなら、落雪の想定はより慎重に行ってください。

目的別・屋根の形の選び方

優先順位が決まれば、選ぶべき形はかなり絞り込めます。

優先したいことおすすめの形注意点
デザイン性段違い・寄棟・切妻片流れは水上側から見ると間延びして見えることがある
太陽光の発電量片流れ>段違い>切妻寄棟は屋根面が分割され枚数が減る。陸屋根は架台が必要
コストを抑える切妻>段違い寄棟・入母屋はつくりが複雑で価格が上がる
雨漏りを避ける 切妻の一択継ぎ目がもっとも少なく、雨仕舞いがシンプル

デザイン重視で片流れ屋根を検討している方は、図面だけで決めず、実際に建っている建物を見てから判断されることをおすすめします。水上(屋根の高い側)から見たときの印象は、好みが分かれるところです。

屋根の形のよくある質問

Q. 屋根の形で一番人気なのはどれですか?

A. 片流れ屋根です。新築一戸建ての 41.5%を占め、切妻屋根の 31.5%を上回って最多となっています。
デザイン性が高く、太陽光パネルを載せやすいことが理由です。ただし雨漏り対策と外壁の劣化対策が必要になるため、施工の丁寧さが問われる形でもあります。

Q. 雪が多い地域では、どの屋根の形が向いていますか?

A. 雪が落ちる方向がはっきりしている切妻屋根や片流れ屋根が扱いやすい形です。ただし大切なのは形そのものよりも、落ちた雪がどこに溜まるかです。玄関・駐車場・給湯器・隣地との境界を避けて落雪先を計画できているかを、設計段階で必ず確認してください。

Q. 片流れ屋根は雨漏りしやすいというのは本当ですか?

A. 屋根と外壁の接合部が構造的な弱点になりやすいのは事実です。ただし適切な雨仕舞いと防水処理を行えば問題なく施工できます。形そのものより、施工の精度が問われる屋根だとお考えください。

Q. 屋根の形は途中で変更できますか?

A. 設計段階であれば変更できますが、着工後は事実上難しくなります。屋根の形は構造・外壁・太陽光の計画すべてに関わるため、間取りを固める段階で一緒に決めておくことをおすすめします。

まとめ|屋根の形は「何を優先するか」と「雪の行き先」で決まる

屋根の形 6 種類を見てきました。すべての条件で一番になる形は存在しません。だからこそ、デザイン・太陽光・コスト・雨漏りのうち、何を優先したいのかをはっきりさせることが出発点になります。

そして鳥取・島根で建てるなら、そこに雪という条件が加わります。雪をどこに落とすのか。その先に玄関や駐車場がないか。この一点を設計の早い段階で押さえておけば、住み始めてからの負担は確実に軽くなります。

どの屋根が自分たちに合っているのか迷われている方は、ぜひアート建工にご相談ください。土地の
条件と暮らし方をうかがったうえで、最適な屋根をご提案します。

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アート建工 公式ホームページ:https://art-kenko.com/

現在公開中のモデルハウス:https://www.art-kenko.com/model/

見学会・イベントも開催中:https://www.art-kenko.com/event/

※ご予約いただければ、お待たせすることなくご案内いたします。

動画でも解説しています。

公式 YouTube チャンネル:https://www.youtube.com/watch?v=q0QgxZpdsQM

出典

※屋根形状のシェア(片流れ 41.5%・切妻 31.5%・寄棟 13.2%・段違い 10.6%・陸屋根 1.0%・入母屋
0.1%)
住宅金融支援機構「令和 5 年度【フラット 35】住宅仕様実態調査」木造軸組工法の新築一戸建て 2,623 件
https://www.jhf.go.jp/about/research/tech/flat35_siyou.html
※積雪荷重の規定 建築基準法施行令第 86 条(e-Gov 法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/325CO0000000338
※屋根の形の◎○△評価は、一般的な特性にもとづくアート建工の相対評価です。